退任・挨拶 前理事長・彦坂直道
厚生福祉会を発足させて、今年で10年目になりました。多くの方のお世話になって、保育所ひとつから始めた事業も、高齢者福祉施設3ヶ所・保育所3ヶ所と拡げていくことができました。特に高齢者福祉の分野では、皆様の思いを施設建設に反映させて、『安心して暮らせる街づくりに役立つ事業を、住民と共に』という理念を貫いて、つくることができたと自負しております。ここにいたるまでの、皆様のお力添えに、深く感謝するものです。
ただ夢中で過ごしているうちに、私は健康を害してしまい、このまま理事長を続けることが事業発展に支障をきたすのではないかと考えました。又事業も一区切りがつき、新たな発展のためには、新しい体制と力で切り開くことが必要とも考えました。
そのようなわけで5月から、宮城野の里の施設長である小野ともみさんに理事長をお願いしたい旨理事会に提案し、承認いただきました。
法人の大きな事業目的である「歳を重ねる喜びを感じられる社会にしていくために貢献できる福祉事業」を展望したとき、介護保険制度や医療保険制度の改変等、弱者いじめともいえる悪政の横行に憤りを感ずる今日この頃です。そうした大変な時期に私の後任となる小野ともみ新理事長への、皆様のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げ、退任の挨拶とさせていただきます。
就任・挨拶 理事長・小野ともみ
今からちょうど9年前、乳銀杏保育園の園長だった私は、保育園を保育園の母体であった財団法人宮城厚生協会から分離し、社会福祉法人格を取得すると聞かされ、びっくりしたものです。何しろ、特別養護老人ホームができる時に、保育園も社会福祉法人に移るぐらいにしか考えていませんでしたから…。それからの9年間、お医者様である彦坂先生が理事長として法人運営に携わってくださいました。そして、高齢者福祉施設「宮城野の里」・介護老人福祉施設「十符 風の音」・デイサービスセンター「くりこまの里」、保育園も乳銀杏保育園だけでなく柳生もりの子保育園・古川ももの木保育園を設置経営するにいたりました。こうした発展は、宮城民医連に結集する厚生協会・保健企画等の強力な後押しや、よい介護・保育を望むたくさんの地域の皆様に支えられてのことだとは思いますが、理事長であった彦坂先生自身の福祉に対する熱い思いがあったればこそと思っております。
この度、先生の健康等の問題で理事長交代やむなしということになり、後任として就任いたしました。もとより彦坂先生には及ばない私ですので、開き直り、皆様のお力をお借りする以外ないと考えております。
困難な時代だからこそ、原理原則に立った法人運営を追求していきたいと考えますので、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
今年4月からの介護保険法改正により、仙台市では新たに41ヶ所の地域包括支援センターがスタートしました。基本的にはこれまで在宅介護センターだったところが地域包括支援センターとなり、福田町在宅支援センターが福田町地域包括支援センターとして新たな出発をしております。
地域包括支援センターには主任ケアマネージャー、社会福祉士、保健師等という3職種が配置され、「介護予防、地域のネットワーク作り、成年後見制度の紹介、虐待の早期発見」など、それぞれの専門分野を生かし互いに連携を取りながら、「チーム」で総合的に地域の皆さんを支えます。住み慣れたこの地域で、いつまでもその人らしい生活を続けていけるように、積極的に地域包括支援センターをご利用ください。福田町地域包括支援センター職員、力を合わせて対応してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
(山田敦子)
今年度も「介護予防教室」を開催中です。是非、お気軽にご参加ください。
第1回 | 「認知症について」 | |
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日時 | 7月4日(火) 午後2時〜3時半 | |
場所 | 田子市民センター 2階 第1会議室 | |
講師 | いずみの杜診療所 大畑 美齢医師 | |
第2回 | 「転倒予防のお話し・実技」 | |
日時 | 7月8日(土) 午後2時〜3時半 | |
場所 | 宮城野の里 1階 会議室 | |
講師 | 坂総合クリニック 行方 啓文氏 | |
第3回 | 「健康寿命を延ばしましょう」〜タオル体操、他〜 | |
日時 | 7月18日(火) 午後2時〜3時半 | |
場所 | 宮城野の里 1階 会議室 | |
講師 | 福田町クリニック 尼ヶ崎 ゑみ子氏 | |
第4回 | 「脊椎・関節・骨のお話し」 | |
日時 | 7月29日(土) 午後2時〜3時半 | |
場所 | 宮城野の里 1階 会議室 | |
講師 | みやぎの整形外科 山崎 伸医師 |
※ 今秋には、岡田・仙石地区でも企画を検討している最中です。是非、その際にはよろしくお願いいたします。
「宮城野の里まつり」も、早いもので今年で6回目を迎えました。皆様にとって身近で気軽に立ち寄れる、そんな施設を目指そうと職員一丸となって日々奮闘していますが、施設というとまだまだ「敷居が高い」「入りにくい」と思われているようです。そんなイメージを変えていただくためにも、「里まつり」を大事にしたいと思っております。
そして今年も皆様のご支援のおかげをもちまして、無事に「里まつり」を終えることが出来ました。来場して下さった方々に、毎年アンケートへの協力をお願いしていますが、どの方からも「楽しかったよ」「お疲れ様」等ねぎらいのお言葉を頂きました。ショートステイ利用者のご家族様からは、お祭りに合わせてショートを利用したいとの声も聞かれ、実行委員として、開催してよかったと嬉しく思っておりまます。当日ボランティアに来て下さった方々には、本当に感謝し切れません。広報のために協力して下さった町内会長さんや、バザーに品物を提供して下さった地域の方々等、「宮城野の里」が地域の皆様に支えられて成り立っているのだと痛感しました。特に今年は、実行委員に新人が多く、無事にやり遂げることが出来るのか不安でしたが、皆様のお力添えで何とか終えることが出来ました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。今後とも「宮城野の里」を宜しくお願い致します。
(宮城野の里まつり実行委員会 森谷 幹子)
歩けないもの どこさもいけね 迷惑かけるから どこさもいきたくね
そんな声を耳にしながら、2月のまだ雪のちらつく頃、お花見計画担当者達は話し合いを始めました。ご利用者様の慶んでくださる顔を思い浮かべながら、話し合いに話し合いを重ね、「桜吹雪で心が躍るツアー」の計画が出来上がりました。その計画は、‐少人数のグループで、塩釜神社でお団子を食べる‐ ただそれだけの内容のお花見を、デイサービスご利用全員の皆様に体験していただこうというものでした。
そして4月、いよいよ桜の季節。お花見に皆様、大変喜ばれ参加されました。そして、職員も感動するステキなことが、たくさんたくさんありました。
時間も場所も人も区別が難しくなってきたあるご利用者様は、「塩釜様のしだれ桜が、こんなにきれいにさいている!」と、瞳をキラキラさせながらおしゃいました。
「おらは、どこさも行きたくね。」下肢筋力の低下で落ち込みがちのご利用者様が、お花見に参加された後、デイサービスにこられる度に、「もう一回行きてーな。何回でも行きてーな。」と、おっしゃるようになりました。
少人数のお花見ツアーは、約1ヶ月間、毎日出発し、100名ほどの皆様が参加され、事故なく終わることができました。つぼみのお花見、五分咲・八分咲、そして満開、大雨のお花見ということもありました。でも、ツアーに参加されたご利用者様そして職員の心には、満開の桜が今もズーと咲き続けています。
(デイサービス・庄司みどり)